- 2005-3-11
- eこってニュース
今年の冬は全国的にも雪がよく降った冬でありました。
そして、ここ柏崎も大雪に悩まされてきましたが、ようやく春のポカポカした暖かさを感じ始め、チラホラ見られる春の風景・景色が目に付く様になってきました。
春の風物といえば、桜・桃・山吹などがあります。
そして春の行事といえば卒業式が行われる時期でも有ります。
“卒業式”といえば袴姿の卒業生を見うけられる時期でもあります。
申し遅れましたが、私は着物屋だけに余計に目に付くのかもしれません。
そこで『何故、卒業式は袴姿なのか?』と思い少々書かせていただきます。
元々は、明治~大正時代の女子学校の教員が着用しておりましたが、次第に学生の制服として着られるようになってきました。
普段は矢絣の着物に海老茶の袴・式典の時は色無地紋付の着物に紺の袴が一般的でしたが、現代は袴の色は主に紺・緑・臙脂(えんじ)紫とさまざまな色になり、無地でぼかしの袴もあります。
袴上の着物も色無地以外に振袖・訪問着・付け下げ・小紋とさまざまな合わせ方で着られてきております。
時代の変化という感じでしょうか。
話しが少々外れてきました。(スイマセン)話を戻します。
その時代は、女性が社会進出をする際の第一歩が教育を受けることだったそうです。
当時、女学校に通える人は一部の上級階級の人達だけであり、その教育を終了し社会的知識と気概を習得した者の正装という意識から袴が着用されたという説があります。
ある某女子大学では、日文科の教授が『卒業式は袴姿が望ましい』と規定した大学もあり今もまだ卒業式は袴姿だそうです。
そして、着物離れのこの時代ではありますが、このように袴姿・振袖など若い女性が着物を着られる機会が出来ているのは大変嬉しく思われます。
それは私が着物屋だから言うわけではないです。
この様な日本の伝統的なものが形式を少々変えながらでも残っている事が嬉しく思えます。
この春のポカポカした暖かさを持つ柏崎の人柄は今も昔も変わることなく残っている事がそれ以上に嬉しく感じます。
この『eこって』は、もう春を過ぎ夏のように熱くなっております。
その中でもかなり出遅れてる自分でありますが、皆さんに追いつけるようにコツコツ頑張っていこうと思いますので、会田さん・メンバーの皆さん宜しくお願いいたします。
きものと帯 三宅 三宅 克